2025年1月4日、宿泊先のホテルで見始めたのは、映画『すずめの戸締り』
初見の印象と感想を記録してみます。
宮崎駿監督作品へのオマージュ
冒頭は『千と千尋の神隠し』
みみずは『もののけ姫』
たまきさんは『紅の豚』
芹沢の選曲と猫2匹は『魔女の宅急便』
地面から伸びる金色の糸は『風の谷のナウシカ』
空に浮かぶ雲の中の雷は『天空の城ラピュタ』
を彷彿させられました。
廃墟➕橋を渡り、異世界へ誘い、(千と千尋の神隠し)
赤黒く、にょろどろしてるのは、怨念でもあるようで、(もののけ姫)
洋服に紫色の印象と、艶のある唇のたまきさんは、ジーナでした。(紅の豚)主人公を運ぶ赤い車の中で、ルージュの伝言をかける直球勝負と、猫ちゃん達、(マジョタク)(紅の豚)
王蟲の触手のような金の糸は、下から伸びて支えていたり、(ナウシカ)
そこここに、宮崎駿監督作品を思い起こさせるモチーフがありました。
戸締りは、はじまりの合図
ラストシーンで、戸締りははじまりとはっきり伝えていましたね。
“鍵を閉める行為”は、まさに”スタートの合図”。
自転車を走らせるために
学校へ行くために
鍵をかける。
そして、挨拶「いってきます。」
行ってきます。
この言葉は、戦争中に生まれたという記事を読んだ事があります。
(戦争に)行って
(生きて帰って)きます
の意味が含まれていると…
2011年の東日本大震災の時刻は午後2時過ぎでした。
「行ってきます」がその方の最後の言葉となった事実があるのだと思いました。
すずめの日記に3月11日と書かれていることと、船が打ち上げられて街が燃えている様子が描かれていて、新海誠監督は、震災の光景が作品制作のきっかけになったのではないかと感じました。
ある時期に西の要石が置かれた場所には、淡路島。1995年の阪神・淡路大震災のことが関わっていると思います。
土地が隆起した様子からは、2024年1月1日の能登半島地震により海岸線の形が変わったことを思い出しました。
映画公開は2022年のことですが、私は映画に地震の内容がある事を知らずに視聴したので、1年前の能登半島地震の事が思い浮かびました。
岩戸さん
言わずもがな、日本神話の岩戸開きの岩戸から主人公の苗字が付けられているのだと思います。
岩戸開きは、新しい世界のはじまり。
戸締りも、新しい世界のはじまり です。
能登半島地震から約1年が経ちました。
復興の遅れは、一体どういう事なのでしょう。
命が守られますように。
安全安心な暮らしを送ることができますように。
お別れは、本当に悲しい経験、その事を乗り越えられるから、その方にもたされた経験…
「大丈夫。光の中で生きて」
という、すずめの言葉。
震災で母親を亡くした4歳の自分自身への言葉は、希望の光のメッセージでした。